営業リーダーに求められる6つの要件(2)


■その2:営業スキル

営業の要件は、以下の5つに集約されます。

2.1 安定した四半期業績
2.2 コミットメントの策定と開示
2.3 担当領域(地域)の管理
2.4 パイプライン管理
2.5 商談の精査、交渉、締結

2.1 ・多くの企業は、四半期単位での業績管理を導入しています。
ビジネスの特性により、季節変動や商談の特殊性を考慮しても安定した成果を期待されます。
安定した事業形態では、通常、年度計画を上期:下期=45:55で予算を立てます。
予測可能な営業報告が期待されますから、特異な商談(大型案件、複数年にわたる案件、季節変動が大きな商談など)は、その特性を見際わめたオペレーションが求められます。

2.2 ・”コミットメント”は、策定した戦略や計画を部門や上層部との約束です。
すべての活動はコミットメントを基に進められるべきで、ここに責任と義務が発生します。

2.3 ・担当領域や地域の情報や状況も把握します。
SWOT分析が一般的ですが、このほかにもトレンド(傾向値)が分ると良いですね。

2.4 ・パイプライン管理は業績を達成するための最重要管理です。
数値管理を徹底すると、営業部門では、受注金額、売上金額がKPIとして設定されます。
その他、案件数、人員数を把握することで、平均案件金額、一人当たり金額、クローズまでの期間や率が算出出来ます。
パイプライン管理はファネル管理とも言われ、漏斗の構造に良く似ています。
以下の手順で策定して行きます、
①各商談のステージを定義(商談管理のステップやレベルを共通用語として定義する)
②パイプライン目標値=受注計画額のN倍(N=3倍程度:成約率を分析することで設定可能に)
③業績報告書で使われる用語(フォーキャスト、コミット、アップサイド、チャレンジ・・・)の「定義を行い、共通語として、業績の予測を行います。
④不足分の認識と対策が目的ですので、これらを数値的に把握することで対策はより具体的になります。
⑤対策の数値化は、平均案件金額を算定し何件の案件開拓が必要か、どの程度の期間でクローズ出来るか、その結果、業績はどの程度回復するかに貢献します。

2.5 商談の精査、交渉、クローズは、営業にとってに重要な能力です。
交渉が得意な人、クローズが得意な人、それぞれの個性が発揮される部分ですが、各営業ステージにおける確認事項を明記し、実践されているかを把握することで漏れもなくなります。

安定した市場や経済環境では、一連の手法で営業活動はかなりの精度を上げることが出来ます。
しかし、昨今の状況下では、合理的な分析の他に多くの情報を判断する能力も要求されます。

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