勝率を上げる営業組織について(1/3)

皆さんの営業組織は、どんな構造になっているのでしょうか?

典型的な階層構造(ヒエラルキー)型組織での指揮命令権は上から下へ、その権限も同様に上から大きく下に行くほど小さくなります。こうした組織では、ジュニアな営業は、上位の優秀な営業から多くを学び成長をして行きます。ビジネスモデルが完成している組織では、一定の効果はあがりますが時間がかかります。

IT業界の様にビジネスモデル自体が比較的早く変化をしてしまう組織では、階層型の組織形態では市場の動きに追随できません。営業の生産性を支援するCRMやSFAは効果的であると思いますが、営業部門の生産性は、営業プロセスの最適化によって実現されると思います。

では新たな組織を作るとしたら(仮説)何を目標にするのかを考えてみました。

目標1:勝率を競合他社と比べ上げることで、営業要員の生産性を上げる

営業の組織ですから勝率を上げること、しかも同業他社と比べて。これが実現できる組織を目指す。

勝率の目安は野球選手の打率を参考にする。

33回提案して1勝善戦している印象)

2割5分4回提案して1勝苦労しているが、クローズもしている印象)

1割台 5回以上提案して1勝(たまには、クローズしてよと言いたくなる印象)

目標2:技術陣への依存度を下げる

提案の技術的な裏付けは重要な課題です。ともすれば営業不在で技術だけで提案書が出来上がったり、技術の提案書作成待ちで営業が進められない状況が目に浮かびます。これでは、営業自体の効率化は出来ません。技術陣の依存度や工数を削減するためのアイデアが詰まった組織でありたい。

目標3:新規採用要員の生産性を上げる、教育の機会損失を防ぐ

新人や新規採用要員が組織に加わる度に集中教育を行なうが、戦力として3ケ月はカウント出来ない。ジュニアな営業の生産性をあげる工夫も必要で、教育の機会損失を防ぐことも勝率アップにつながります。

目標4:提案書の精度とスピードを上げる

RFP,RFIなどとかく営業活動は集中しがちです。精度の高い提案書、過去のコンテンツの再利用など、営業を支える人達の知見、経験が生かされた提案書が早く出来上がってくる組織であって欲しい。

次回は、具体的な組織についての検討をしてみます。


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